ヒマクノアミニ…。

メキシコ某所の山岳地帯。
山々の間を縫って太陽が姿を見せると地上の隅々にまで光が満ちていく。
その光の眩しさはブラストのコックピットからでも嫌というほど伝わってくる。
ボーダーという人種は殆どが傭兵の道を選ぶために
世界各地を転々としている場合が多い。
それ故に変化に富んだ毎日を送る事が出来るのだけれども…
その一方で個人に課せられた事情のように変わらないものもある。

諸処の記憶。

人間関係。

それこそ千差万別でボーダーの一人ひとりで違う。
当然私にも変わらない事はある。
それは…。



「今日もお疲れ様!…ここは空気も薄いし体調管理には気をつけてね」

夜間の哨戒任務を終えてベースに戻った私たちの部隊は
いつも通り格納庫内で打ち合わせを行っていた。
深夜から朝方にかけての仕事という事もあって
お嬢様も幼馴染のインテリも少年君も
一様に瞼へいつも以上の重力がかかっているように見えた。

「じゃあ、また明日の朝に…解散〜!」

こんな状態だとあまり長話をしても意味がないので早めに打ち合わせを切り上げる。
お嬢様と少年君はあくびをしながら格納庫の出口に向かっていく。
…しかし何故かインテリは一人私の目の前に残っていた。

「どうしたの?打ち合わせ終わったよ?」

不思議そうな顔をして私が声をかけると
インテリは申し訳無さそうな顔をして紙袋を渡してきた。

「これ、昨日出る前に渡し損ねたから…ごめん」

紙袋の中身をちらりと見て彼女の台詞の意味を理解した。
私が数日前に時間が無くてインテリにいつも着ている指揮官用スーツを
クリーニングへ出すように頼んでおいたのだ。

「あ、ああ…ありがとね」

友人との約束をすっかり忘れていた私も大概だ。
まずインテリに感謝しつつ紙袋を受け取る。

「今度からは自分で出しなさいよぉ〜…先に行ってるから」

さすがに自分の身に付けているものを他人に預けっぱなしにするのは気が引ける。
何より本来の目的とは別の使い方をしている訳で…。
などと考え事をしているとインテリは先に格納庫から出た二人を追う。
彼女が最後に意味ありげな微笑を浮かべたのが少し気になったが
私は彼女達とは別の方角へと足を進めた。

私はスーツを着たまま格納庫からシャワー室へと向かう。
例の日からよほどの緊急時でもない限り
私は自分を慰める手段にこの指揮官用のスーツを使っていた。
洗ったスーツが返ってきたとなれば
今着ているものは汚してもあまり気にならない。
今日もやはり素肌の上から直接スーツを着ていたので
中は既に汗を含んだ空気が充満していた。

「はあっ…はあっ…」

(あっ…んん…胸やあそこにこすれて…ぇ…)

表面はおろか肌に直接触れる側の生地も化学繊維らしくスベスベとしていて
あまり痛さを感じることは無い。
むしろその滑らかさが胸の先端や秘所を適度に愛撫するように思えて
私の身体は一歩ずつ歩くごとに熱くなってしまう。
まるで競泳用の水着とも新体操用のレオタードとも取れるような
ある意味扇情的なデザインを施されたスーツは、
私の尻に食い込みながら秘所を撫で回す。
シャワー室へと向かう通路の中で股間の中心に一本の線が描かれるのと同時に
私はツヤのある声を出すまいと唇を硬く閉じ壁に寄り添いながら歩く。

(もう少し…でっ…)
激しい運動をしたわけでもないのに呼吸が荒くなって
口から吐かれる息が湿っていくのが分かる。
多分今の私の顔は頬が赤く染まり潤んだ瞳をしているのだろう。
(んうぅ!!…か、壁に寄りかかっただけなのにっ…)
肩が通路の壁に触れてスーツの生地が引っ張られる。
それと同時に胸を覆っている布地が寄りかかった左方向につられて
勃起しかかった胸の先端を折り曲げてしまう。
予想していなかった刺激に口から僅かに声が漏れたが、
周囲に誰もいなかったらしく幸いにも痴態はバレなかった。
そうやってよろめきながら、いつもなら数分で済む行程を十分以上かかって
ようやくシャワー室へとたどり着いたのだった。

(やっと…できるぅ…)

誰も来ないのを確認してからドアを閉める。
ドアに鍵はないのでバレてしまえば言い訳は出来ないけれども
焦らされた今の状況では戦闘時のような冷静な判断を求められても無理だった。

「はぅ…ああ…っ…」

完全に火照った身体が刺激に飢えているのが伝わってくる。
胸の先端は完全に勃起して薄いスーツの上から形を浮かび上がらせていたし、
秘所からは愛液がにじみ出て生地との間に粘液の膜を作り出していた。

「んっ、お願いぃ…」

右手首にあるボタンに手をかけるとスーツが自動的に身体を締め付けてきた。
首から下の皮膚が瞬時に薄い皮膜によって拘束されると
私の身体は反射的にビクンと反応して背筋が弓なりになってしまった。
そのままスーツは私の意志を無視して機械的に締め付けを繰り返してくる。
当然感覚が鋭敏になってしまった私はそれに耐えられず…
そばにあったベンチに横たわる状態にさせられてしまった。

「あっ!あっ!あっ!」

ベンチに力なく横たわった私の身体をスーツは容赦なく責めたてる。
仰向けとなって床に垂らしたままの両腕と両足にも圧縮は与えられて
快楽から逃げようと蠢く指の一つ一つは先端から付け根まで適度な圧迫を受け
もどかしさに揺れる両足のふとももやふくらはぎも
その弾力を味わっているかのように何度も絞られる。

「ひっ…ああっ!! そ、そこはぁ…!!」

数ヶ月間の経験を知ってか知らずかスーツは私の弱点を徐々に開発していた。
両わきを流れる筋肉の形通りになぞられるとくすぐったさと心地よさが同時に生み出され
お腹にまとわり付いた皮膜は私の腹筋が敏感になっているのを察知したのか
皮膚と皮下脂肪の下から薄っすらと浮き上がった筋繊維と中心の窪みを
時に丁寧に時に激しく撫で回し舐め回していた。

「じ、焦らしちゃダメぇ…」

私が責めて欲しい場所に一向に触れてくれないスーツに思わず懇願してしまう。
相手は人間でないただの道具なのに。
けれどもその道具に翻弄されてあまつさえ支配されつつあるという事実は、
私の身体から生み出される快楽の値をより一層引き上げていく。

「お、お願い…っお願い…ぃ…」

私はスーツからの焦らしに耐えかねて
(スーツがそういう意識があるとは思えないのだけれど)
我慢できずに腰を振り始める。
レオタード状の生地を食い込ませたい一心で天井に向かって腰を振る。
傍から見れば誰かを誘っているようにしか思えないこの行動でも
スーツの生地はほんの少ししか私の股間に食い込まなかった。
しかもその微妙な食い込みは焦らされた感覚をさらに強調させてしまう結果となって、
私は切ない気持ちを反映させるがごとく瞼を閉じてはしたない動きを繰り返す。

(スーツに…こんなにされる…なんて…)

私が快楽によって無機物に屈したのを理解しているのかしていないのか。
スーツは私の腰の動きに合わせて次第にレオタード状の生地を股間に食い込ませてきた。

「ふああぁ…そ、そうそれぇ…おまんこ食い込んでぇ…♪」

これまでのスーツの行動によって私の秘所…んぅ…
おまんこからは愛液が垂れ流しになってしまっていて下半身全体を濡らすまでに至っていた。
その粘液を使ってスーツの生地はおまんこを上下にこすり始めた。
液体の混ざる様子がスーツ越しに耳へと入り込んで聴覚すら虜にされてしまう。

「おっぱいもシてえぇ…あっ…うぅ…んっ!!」

やっと私が望む快楽を与えてくれたスーツは
おまんこの唇を舐めながらその奥にも少しばかり入り込んで
いやらしくヒクついている私のおまんこの形を描写していった。
当然形を捉えるだけでは済まされず、生地は時間の経過と共に激しく前後に動いていき
皮に包まれていたクリトリスの顔を覗きながらおまんこと同じように
熱を持っていたお尻の穴も執拗につついていった。
もはや私の下半身はスーツによって劣情にまみれているのをさらけ出すだけの器官に成り下がってしまった。

「そこそこ…ぉ、おっぱいの先もぉ…♪」

さらにスーツの責めは加速していく。
部屋に入ってから勃起しっぱなしだったおっぱいの先…っ、乳首を目標にしてくる。
わざとスーツは生地をおっぱいの全面に寄せて僅かな隙間を作ると
(これだけでもおっぱい全体を揉みしだかれたようでたまらなく気持ちよかったのだけれども)
その空間の中に乳首を吸い込んでから前後に吸着と排出を繰り返していく。
乳首が空間に吸われると螺旋を描いた生地によって出迎えられてキュッっと引き絞られる。
吸い込んだものの硬さを確かめるとまた元の位置に戻して様子を伺い…再び吸い付く。

「おっぱいもおまんこもいいよおっ♪いっぱいシてえぇ♪」

乳首に向かった責めは吸着行動のついでに私のおっぱいを揉みつつ何度も揺らし続ける結果となった。
乳首を吸われればおっぱいは持ち上がり、離れれば重力に引かれてたゆんと揺れる。
おっぱい全て性感帯にされてしまい私はそれが揺れるたびに甘い声を口から吐き出す。

「ひっ…ああっ…ク、クリトリスぅ♪」

そして乳首を吸い上げられた瞬間を見計らって下半身の生地は
クリトリスの皮を剥いて無防備な姿にしてしまう。
愛液を含んだスベスベとした生地に全方位から囲まれて右に左に弄られてしまうと
クリトリスからは熱い感覚が脳髄に流れ込んできて…限界一杯にまで腰を突き出す。

「あぅん♪はぁう♪…も、もう…っ………ぅ?」

スーツの伸縮は首や背中にまで及んで私の身体は全部が感覚器官に変えられてしまった。
このままイかせてくれるもの…そう信じて腰を振っていた私だったのだけれども、
いきなりスーツの動きが止まってしまう。

「あ…ぅ、なんで…どう…して…」

涙目になって続きを願う私をあざ笑うかのようにスーツは微動だにしない。
スーツの中は汗と愛液と私の女の匂いで充満しているらしくネットリとした質感が肌から伝わる。

「う…ぅ…こんなのぉ…」

戸惑う私は首を左右に振っていたがやがてある場所に視線が止まる。
その場所はシャワー本体が置いてある部屋へと繋がるドアに併設された手すり。
何らかの理由で屈折した手すりは私の股間を乗せて慰め…ぅ…
オ…オナニーするには十分な高さを持っていた。
私はふらつきながら壁に手を這わせながらその手すりに向かって歩く。

「あっ…はああぁぁ…♪」

私が手すりに掴まって腰を屈折した部分に降ろすとじんわりと甘い感覚が染み出す。
もう我慢できなくなっていた私はそのまま手すりの角におまんこのスジをあてがうと
激しく腰を振って丸みを帯びたその箇所に何度も何度もこすり付ける。
スーツも私が自分から快楽を求めに行ったのに合わせておまんこを腰の動きと正反対に撫で回し
クリトリスに微細な振動を加えていく。
おっぱいも乳首は小刻みに擬似的な口へと吸い込まれ化学繊維の舌で転がされる。
いつしかおっぱいの間には手すりが挟まっていてまるで誰かの…おちんぽに
…パイズリをしているかのような情景を作り出した。

「あっ!あっ!あっ!あっ!」

誰かに聞かれているかもしれないという判断すらせずに
私は快楽に流されている事を示す嬌声を上げる。
私の腰とおっぱいを押し付ける動きとスーツのおまんこや
乳首を責める動きはあっという間に激しくなって
リズミカルに全身から快感を生み出し絶頂へと向かっていった。
そして…。

「あっ、もうダメっ!!イくっ!!イくイくっ♪あっ…あああああああああああああ♪」

身体の隅々から熱くドロドロとした感覚が一気に脳髄へ押し寄せたかと思うと
私は身体を目一杯手すりに押し付けながら絶頂に達した。
皮膚という皮膚からは汗がどっと流れ落ち、
おまんこからは愛液が噴き出し足の先まで粘つく液体で満たされてしまう。
唾液も愛液のようにネトネトして性的に興奮していた事を示していた。

「はあっ…はあっ…あああ…」

イってしまった私は身体を支える力を失ってその場に倒れこんでしまう。
身体中から湿気を含んだ空気が生み出されそれが首から出てくる。
倒れてしまった私はまるで誰かに犯されたようで…
今ここを年頃の男の子にでも見られたら確実に慰み者になってしまうだろう。

「また…スーツでシちゃった…」

次第に精神と身体は冷静さを取り戻し、
それと同時にスーツでオナニーしてしまった事実を目前に突きつけられてしまう。
恥ずかしさと後悔の念と…心地よさ。

(ひょっとして…ううん、考えすぎだよね)

徐々に冷静さを取り戻していく私の記憶領域は
紙袋を手渡された時のインテリの表情を思い出していた。
彼女は私の知り合いでは一番メカニックに対して強い。
となれば私がスーツに入れたオナニー用のプログラムを
勝手に書き換えるくらいは難なく出来るだろう。
今までにも数回スーツを手渡した事はあるので、
物理的には不可能ではないのだけれども…。

「けど…こんなに気持ちいいんだもん……やめられない…よぉ…」

しかしスーツの生地がこすれてしまうと
そんな憂慮もどこかに飛んでしまった。
どうやらこのスーツを持つ限りこの快楽からは逃れられそうに無い。
改めてその事を思い知らされた私はそのままの体勢で
数十分程この部屋で快感の余韻に浸っていたのだった。



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